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FPサテライト町田氏が語る


宅建士資格試験の勉強方法!一発合格の極意とは?

今回は、フィナンシャルプランナーでありながら「宅建士」に一発合格された町田さんに寄稿していただきました。

不動産関係の資格の中で最も知名度が高い「宅建士」ですが、

  • 「難しそう…」
  • 「どうやって勉強すればいいのかわからない…」
  • 「仕事と勉強、どうやって両立させるの?」

など知らないことや分からないことは多いはず。

本記事では実際に資格取得を検討されている方から勉強中の方のために、タメになる「宅建士受験にまつわる話」を紹介しています。

【今回の寄稿者】

町田さん顔写真

FPサテライト株式会社の町田さん。

ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、宅建士の資格を取得。

今回は資格取得のためにどのように勉強したのか、宅建士の資格をどのように活かしているのかを寄稿していただきました。

(関連:FPサテライト株式会社

宅地建物取引士(宅建士)の資格を取得した目的

私が宅建士の資格を取得した一番の目的は、ファイナンシャルプランナーの知識を補強するためです。

ファイナンシャルプランナーは、以下の6分野を学習し「幅広い知識」を活かしながらお客様の課題を解決します。

ファイナンシャルプランナーの取扱分野

  1. ライフプランニング
  2. 金融資産運用
  3. リスクと保険
  4. 税金
  5. 不動産
  6. 相続・事業承継

そう、取り扱う分野の中に不動産も含まれているのです。

不動産分野と深く関わる関連資格が「宅建士」であったため、いつか取得したいと思っていました。

宅地建物取引士の資格勉強を始める前の準備

資格試験の受験日程を決める

私の場合、前職退職後から開業までの時間がとれるタイミングで受験をしようと決めて4月末に退職。

前職は税理士事務所でしたので、3月の大繁忙期が過ぎた時期だったこともあります。

【補足】宅建士資格試験の日程

宅建士の試験は毎年10月の下旬に実施されています。

平成30年の試験日は10月21日。
また同年の試験スケジュールは以下の通りです。

  1. 試験の公告:6月1日
  2. 試験案内の配布:7月2日~7月31日
  3. 受験申込の受付:7月2日~7月31日
    ※ネット申し込みは7月17日まで
  4. 試験日:10月21日
  5. 合格発表:12月5日

CFP®の受験時期を踏まえたスケジュールを作成する

退職時期は宅建士とCFP®の試験時期を見越して決めました。

受験スケジュールとしては、以下の通りです。

  • 10月…宅建士試験
  • 11月…CFP®試験

宅建士とCFP®()不動産運用設計の試験範囲が4割程度重複しているため、学習効率が良いと考えてのスケジュールです。

CFP®はFP資格のうち民間の上級資格。

6分野を科目ごとに受験することができます。

宅地建物取引士(宅建士)資格取得のための学習概要

  1. 学習期間:2016年4月~10月の半年間
  2. 学習方法:通学講座
  3. 利用ツール:通学講座附帯の教材一式Studyplus」(勉強記録の管理・共有)
  4. 就業状況等:
    ~4月下旬…正社員
    4月下旬~11月…勉強・開業準備期間

10月に必ず合格することが目標でした。

宅建士の通学講座で基礎固めを徹底【大切にしていた4つの意識】

通学講座で体系的に学習し、確実に合格を目指しました。

利用した資格対策講座はFPや簿記でもお世話になっていたTACです。

4月から開講する総合本科生コースを受講。
当時は自宅から徒歩20分圏内の校舎に、毎週1回・1日2コマで受講しました。

受講に際して意識していたのは以下の4つです。

  1. 授業に集中する
  2. 講義の後に必ず先生に質問する
  3. ミニテストで満点を目指す
  4. 直前期の答練は自分の苦手部分を見つけて強化する

1.授業に集中する

当然のことですが、1回の講義でできる限り集中して内容を理解すれば、その後の問題演習がスムーズに解けます。

講義に集中するために、あらゆる手を尽くしました。
その中でも、通学講座で集中力をUPする簡単な方法があります。

それは前方の席で受講することです。

通学講座の一番の利点は、なんといっても臨場感です。

お話をしている講師の先生と距離が近いと、それだけ授業に対する集中力が増します。

前方の席がなく、やむを得ず後方の席で受講した講義もありましたが、その日はあきらかに集中力が低下しました。

一列目は近すぎて壇上にいる先生を見上げることになり、首が疲れてしまうので、二列目で先生の顔が見える位置を確保するようにしていました。

ちなみに先生の顔を見て講義を聞くことも、集中力UPのポイントです。

2.講義の後、必ず先生に質問をする

通学講座は、講義の後に講師の先生が教室に残って質問を受け付けているケースがほとんどです。

質問するかどうかは受講生の任意ですが、私は講義の中で必ず疑問点を探し、質問するようにしました。

「必ず何か質問をしよう」と思いながら講義を受けると、講義内容を聞く中で自分が疑問に感じるかどうかを考えるようになります。

  • 「これは理解できた」
  • 「これが理解しきれていないかもしれない」
  • 「この場合はどうなのかを聞いてみよう」

と聞きながら自問するようになるので、理解度と集中力がUPするんですね。

質問したいことは、テキストなどにメモや付箋をつけるなど工夫をして忘れないようにしましょう。

また前方の席に座っていると、講義後に質問をしに行くのもスムーズです。

3.ミニテストで満点を目指す

TAC総合本科生のカリキュラムでは、前回の講義内容を出題範囲としたミニテストが行われます。

ミニテストでは講義内容の理解度をチェックすることができます。

私は前回の講義範囲の問題演習を繰り返し、知識の定着を図りました。

またTACでは教材として過去の試験問題を要点毎にまとめた問題集があり、教材各講義に対応する問題がわかるようになっています。

先生によっては問題の重要度を示してくれることがあるので、重要度の高い問題を優先的に解くようにしました。

ミニテストの対策ミニテストを攻略するための対策は、テキストを読み込む、問題演習を行うなど人によって異なると思います。

ミニテストで間違えた問題や自信の無い問題は、理解するまで解きなおしましょう。

※テスト受験中に印をつけておくと良いです。私は△をつけていました。

4.直前期の答練は自分の苦手部分を見つけて強化

TACの総合本科生では、8月頃から答練に入り問題演習をします。

答練もミニテストと同じように、もちろん高得点を狙いましょう。

TACの宅建講座では「成績優秀者」が掲載されるようになっていますので、食い込むことを目標に!
私はというと、答練直後には掲載されることもあったのですが、他校舎の受験生の成績が出揃うといつも押し出されてしまっていました…

ただ、答練はミニテスト以上に復習が大切になります。

答練を受けると、自分の知識が定着していない部分がよくわかります

不正解だった問題を解きなおしつつ、その単元の過去問を解いたり、基礎に戻ってテキストを見直すなど、正しい知識を確実に定着させていきましょう。

答練は、各資格学校が過去問を分析して作成されています。

そのため言葉の言い回しや問題傾向など、どうしてもその学校ごとのクセが出てくることがあります。

学校によっては答練の難易度を敢えて高めにしている場合もあります

答練は自分の実力試しと割り切り、点数にこだわりすぎず、試験合格の実力補強に徹しましょう。

また、答練の問題の中でも先生が重要度を教えてくれることがありますので、間違えた問題でも重要度が低ければ、その問題への復習時間は割かないようにします。

高得点を狙うこと自体は有効ですが、出た結果で一喜一憂していると直前期はかなりの不安に苛まれることになります。
(私がそうでした…)

宅建士の講義以外で勉強の習慣をつけるコツ

どんなに集中して講義を受講しても、復習をしなければせっかく覚えた知識も抜け落ちてしまいます。

できれば講義を受けた当日中に一通りの復習は済ませておきましょう

遅くても翌日までに復習をしないと、知識の定着率が大幅に低下します。

予習は講師の方針に合わせるべし

講義の予習は講師の先生によって見解が異なるので、先生の方針に合わせた方が良いです。

私が受講していた先生は予習不要派でした。

私自身も、知識がまっさらな状態から講義を受ける方が知識の定着が強固になる感覚があり、基本的に予習はしていません。

以下、勉強の習慣をつけるコツを2つほどご紹介します。

【コツ1】勉強時間を固定する

「この日にこの場所で勉強する」と決めることで、無理にやる気を出さなくとも自然に勉強を行うようになります。

私の場合は、

  1. 講義の後、TAC校舎の空き教室で当日の復習
  2. やることが全て終わった後の自宅で寝る前に1~2時間程度勉強
  3. 終日時間のある日は、TACの校舎か近所のカフェでまとまった時間を確保

この3つが主な習慣でした。

上記を見ると学習期間が非常に長いように見えますが、実際にしっかりと習慣がつくまで宅建の学習を開始してから3か月ほどかかりました。

最初の2か月は会社勤めを退職や旅行に出ていたり、と生活自体が不規則であったのが要因です。

学習期間中にライフスタイルの変化がない方は、1か月くらいで習慣付けできるのではないかと思います。
(その意味でも、学習時間は長すぎない方が良いかもしれませんね。)

また②と③は私が会社員時代に独学でCFPの学習をしていた時にも実践していました。

独学の場合、TACは使えないので休日の朝にカフェを利用。

実際に宅建の資格取得を目指されている方は会社員の方が多いと思いますので、会社員の方おすすめの勉強時間の固定方法も併せて記載しますね。

平日は出勤前もしくは退勤後

お勤めの会社へ出勤する前もしくは退勤後が良いです。

夜に勉強をするのはやり始めに比較的気力が要りますが、勤務の前後であれば基本的に自宅から出ていることが多いはず。

そのため勤務先近くもしくは自宅近くのカフェ等での勉強は習慣化はしやすいと思います。

私の場合は出勤時間が早めで、退勤後も帰宅して夕食を作る必要があったので、平日の勉強時間は夜の時間だけでした。

休日はカフェや机に向かう習慣をつける

休日は特に予定がないのであれば、

  • 朝の時間からすぐに家を出てカフェへ向かう
  • 机に向かうようにすること

をおすすめします。

できれば平日と同じ時間に起床しましょう。

午前中にゆっくり寝てしまうと、勉強開始に使う労力が大きかったり、勉強に身が入らないことが自分の経験上は多かったです。

もちろん勉強時間の確保は個々の生活スタイルによっても大きく変わってくる部分になりますので、自分が一番自然に勉強できる時間帯や場所などのスタイルを見つけましょう。

【コツ2】アプリを活用する

習慣付けで有効な方法として、「楽しくできる方法」が挙げられます。

私は楽しく勉強を続けるツールとして「Studyplus」というサービスを利用していました。

Studyplusとはこのサービスは自分の勉強時間を記録し、その記録を他の人と共有できるものです。

自分の学習時間が累計でわかるのでモチベショーンが上がり、SNSで同じ目標を持つ方とコミュニケーションがとれます。

宅建士は受験者が多いので、他の方も勉強していることがわかり刺激になります

私はここでコメントをし合った受験生の方とTACの合格祝賀会でお会いしました。

Studyplusは勉強時間の管理にも優れていて「民法」「宅建業法」「法令上の制限」「その他」でカテゴリ分けをしておけば、それぞれの科目に勉強時間をどの程度割いているのかが一目瞭然になります。

このサービス、学生時代にあればと切に思いました…。

最近は便利なサービスが続々と出てきますので、役に立ちそうなものはどんどん使ってみると良いと思います。

※その他、各科目の傾向などによって勉強方法や攻略方法がありますが、今回の記事では割愛します。他に掲載しているサイトも多くありますし、通学の場合は先生が教えてくれます。

宅地建物取引士の資格を取得した後に得たもの

不動産会社にお勤めの方でしたら、そのまま社内の宅建士として活躍することができます。

しかし私は資格を取得する前にも後にも不動産会社に勤めておりませんし、独立した今も宅建業は一切行っておりません。

宅建事務を行わずにどのように宅建士の資格を活用しているのかをお話します。

資格勉強のモチベーション向上や、資格を活かせていないと感じる方のご参考になればと思います。

不動産の情報が舞い込んでくる

ファイナンシャルプランナーとして活動していく上で、不動産の情報が必要になることがあります。

その場合に、宅建士を持っていると不動産業界の集まりに参加しやすくなります

宅建士を持っていなくともファイナンシャルプランナー自体は「不動産に関わることのある職業」。
保険のイメージも強いため、資格の有無で不動産業界の方からの見方も変わってきます。

すると不動産の情報が入りやすくなるので、ファイナンシャルプランナーの仕事に大いに役に立ちます。

不動産に関する仕事をご依頼いただくことが増える

宅建士を取得していると、不動産の知識がある程度あることの証明になりますので不動産に関する仕事が入りやすくなります

宅建士を持っていることがきっかけで

  • 不動産の売買のご相談が入る
  • 不動産に関する記事執筆のご依頼をいただく

ことがあります。

雑誌の取材が入ることもある

単に「宅建士を取得しているから」というだけではありませんが、先日宅建士の取得がきっかけとなり取材のご依頼をいただきました

宅建士に合格をすると、資格学校によって合格祝賀会が開催されることがあります。

利用ツールの中で少し触れましたが、TACの宅建士講座でも祝賀会があるので参加しました。

その祝賀会で、祝賀会参加者の声として15分程度の取材を受けたのです。

その当時に開業したばかりというお話を交え、数名の方の取材とともに少しだけ資格学校の冊子に掲載されました。

祝賀会から2年後、突然の取材依頼が…

お話を聞くと、当時祝賀会の取材でお話したライターさんで、同じ冊子の特集ページとして掲載する記事のご依頼でした。

ファイナンシャルプランナーの特集を組むにあたり、当時ファイナンシャルプランナーとして開業したとお話していたことを思い出し、HPを見てご連絡くださったようです。

このように、何がどのように仕事や取材のご縁になるかはわかりませんが、資格を取得することで可能性が広がることは間違いないと思います。

今回の記事では資格対策の中でも

  • あまり解説されている方や実践されている方が少なそうなこと
  • 宅建業者とは違う目線で資格の活かし方

について私の実例を書いてみました。

資格取得を目指される方の合格を心よりお祈りしております。

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-不動産コラム・取材