民家の魅力と再生、利活用
【認定NPO法人】
日本民家再生協会様インタビュー
今回は認定NPO法人日本民家再生協会様に取材をさせていただきました。
本記事では
- そもそも民家(・民家再生)とは何なのか
- 民家は今の住宅と何が違うのか
- 民家活用の需要はあるのか、また方法は?
など民家を所有している人から購入を考えている人までタメになる情報を盛り込んでいます。
この記事でぜひ民家の持つ魅力と活用の可能性を感じてみてください。
認定NPO法人日本民家再生協会とは?
今年で22年目を迎える日本民家再生協会
――御協会の設立背景とこれまでの歩みについて簡単に教えてください。
協会は1997年に設立してから今年で22年目を迎えます。
私は設立当初のメンバーではないのですが、(壁を指さしながら)この事務所にそのときのメンバーの写真が飾られています。
その当時の名称は「民家再生リサイクル協会」でした。
民家を壊していくのはもったいないという意識のもと設立されたと聞いています。
日本の住文化の結晶である民家を次世代へ
――設立当初から名称以外に変化したことはありますか?
設立当初から当協会の理念も変わらず引き継がれていて、活動内容も大きく変化はしていません。
【協会の理念】“幾世代にもわたり風雪に耐えてきた日本の民家が、経済・社会構造や生活様式の変化のなかで取り壊され、失われようとしています。
伝統的な日本の民家は、地元に育った木と地域の人々の技術で造られた住いであり、「日本の住文化」の結晶といえます。
このような民家を守るため、日本民家再生協会(JMRA)は、「日本の民家を次代へ引き継ぐ」を理念として掲げ、活動を展開しています。”
(認定特定非営利活動法人日本民家再生協会 HPより)
この理念に沿った活動をどう展開していくかということで、途中いろいろなプロジェクトをしていっています。
様々なイベントをとおして啓発・普及活動を展開
――民家再生の活動以外に直近だとどのようなイベントがありますか?
毎年行っている事業が民家の学校です。
一年に八回、民家の建築的な視点からではなく民家での暮らしを体験して「民家を学ぶ」事業で主に関東周辺の民家等で開催しています。
例えば長野県飯田市に「大平宿」と呼ばれる古い民家が多く残った地域があります。
山の中で携帯も通じない場所であるこの地域はもともと宿場町でしたが住民が集団移住。
現存していますが通常人は住んでいないので民家が放置されているような状態です。
民家の学校ではそういった宿に宿泊して、本当に火起こしからスタート。
過酷かもしれませんが、大人も思いっきり楽しんで学ぶことができます。
大平宿の歴史が始まったのは今からおよそ250年前。
長野県の飯田市と木曽を繋ぐ重要な交通ルートとして当時多くの旅人や商人がここを通り、大平宿に泊まり賑わいを見せていました。
しかし
- 交通網の整備
- 化石燃料の登場
により収入が減少し住民の暮らしは衰退。
昭和45年11月30日の全住民移住をもって大平宿は解散することとなりました。
歴史のあるこの古民家群の取り壊しに反対する団体の尽力もあって建物は保存、今でも宿泊施設として利用されています。
――民家の学校の他にどのようなイベントを開催していますか?
年に一回フォーラムを開催していて、今年は新潟県佐渡市で開催します。
「佐渡」と言えば昔京都の公家が島流しされる場所であったので、そこで伝統芸能や建築が発展したのはおもしろいです。
そのような理由もあり「能」が有名で、狭い島なのに日本で一番能楽堂が多い場所なんです。
金山があった場所でもあるので栄えていて、いい建物も多く残されています。
経営者やIT関係者など幅広い分野の人が参加
――日常生活では体験できないのでとてもおもしろそうですね。民家の学校は御協会の会員の方だけが参加できるのでしょうか。
どなたでも参加することができます。
- 退職後の世代の方
- 学生の方
- 一般企業にお勤めの方
- 経営者の方
- 建築家の方
など年代や背景も実に様々な方が参加されます。
意外と最近はIT系の方の参加が多いです。
普段のお仕事や生活と全く関係ないことを学ぶのは刺激やリフレッシュになりますよね。
私も数年前に参加したとき、(建設するのと)体験するのとでは全く違っていると気付きました。
建築家の方が参加されても発見が多くあると思います。
電話での相談には専門家が応対
――実際に民家再生に関するご相談を受けることも多いのでしょうか。
当協会では専門家のボランティア相談員を配置して、月に数日電話や直接事務所で相談をしていただける日を設定しています。
ご相談内容は様々で
- 親や祖父母から引き継いだ家を再生したいというご相談
- 新たに古い民家を購入して住みたいというご相談
- (カフェや民家など)民家を利用したお店を開きたいというご相談
- もう使わない家をどなたかに譲りたいというご相談
など思いがあってご連絡してくださいます。
協会の3つの「民家再生」事業
日本民家再生協会では「民家再生」の種類を以下の3種類に分類しています。
- 移築再生
一度建物を解体、違う場所に運んで組み立て直して再生する - 現地再生
建物のある場所を変えずに住みやすいようにリノベーションを実施、再生する - 部材利用
移築・現地再生も難しい場合に建物の部材(柱や梁、その他の材料)を利用する
「移築再生」-使える素材はすべて再利用する
――移築再生では建物をばらして組み立て直すとのことでしたが、使用されるのは梁など骨組みだけになりますか?
基本的に損傷・痛みがひどくなければ使えるものは再利用。
部材がものすごく痛んでいる場合でも、お客様が強く希望されるときはどうにかして使うこともあります。
民家には今の建物にない魅力があって、例えば瓦一つとっても昔に焼かれた瓦は味があるのが特徴です。
今の瓦は制度が高くて均一なので載せると整然としているのですが、昔の瓦は近くで見ると一つ一つまばら。
でも遠くからみるとすごい雰囲気が出るので使える状態でおろしてもう一回使うこともあります。
ただ茅とか細い部材だと壊すときに壊れてしまうので使えないんです。
なのでご本人の意向に沿って極力つかえるものは使う感じですね。
新築の古民家風物件より移築再生の方が安い
――実際に同じ規模感の新築の家を建てるときと移築再生の場合とでは金額にどれくらい差がでるのでしょうか。
よく聞かれるんですが“どのような家を建築するか”によってかかる金額は異なります。
例えば同じ規模間・間取りであれば新築の方が安いです。
ただ同じような材料で家を建てる場合、材料の調達にかなりの時間と費用が掛かります。
そもそも古い民家に見る代表的な曲がった材木は簡単には手に入らないので、まず木を倒して製材するところから始めなければいけません。
伝統的な民家にかなり近いものを作る場合には移築の方が安いことになるので悩んでいる方にはそうお伝えしています。
素材から作ることになるので移築の方が安いですよということはお伝えしていますね。
移築再生は「現地再生」が難しい場合の手段
(写真:現地再生した民家の外観。新しい木材と組み合わせて住宅基準法に則った構造にしている。)
――このあとでお聞きする「民家バンク」では移築再生が前提となっていますが、「現地再生」は行わないのでしょうか。
いえ、当協会では基本的に現地再生をお勧めしています。
現地再生であれば移築再生のように部材の運搬費用も掛からないのでご負担も少なくなりますよね。
それに建物は土地やその土地の文化に併せて建てられているので、「民家」にとってもその場で再生できるのが一番良いと思います。
ただ持ち主の方も譲りたい方が多いので、現地再生が難しいときは「移築再生」をご提案しています。
移築再生も難しい場合には「部材利用」を活用する
――移築再生も難しい場合、ほかにどのような選択肢がありますか?
移築再生も難しいとなると使える部材を引き取ってもらう「部材利用」を利用することになります。
うちの協会は非営利で古物商も持っていないので、「JMRA古材ネットワーク」というシステムを設置。
ネットワークの中には古材商の業者さんが入っているので部材を取り扱ってくれます。
民家バンク-民家を譲りたい人・引き取りたい人をつなげる
民家バンクの利用の流れ
――御協会では民家を譲りたい方が登録できる「民家バンク」について教えていただけますか?
「建物はあるけど壊したくはないんだけど…」というご相談があったときは、民家バンクについてお話しています。
民家の登録前に、当協会に登録している事業者/工務店/設計業者が建物の基本調査を行います。
その基本調査の際に簡単な図面と写真と状態を記録し、当協会で資料を作成。
資料の公開・保管をし、依頼があったときにそちらを提供しているという形になります。
――民家バンクに登録されてからはどのように引き取られていくのでしょうか。
多くの場合、民家に興味のある方がホームページの民家バンクの情報をご覧になって問い合わせをしてくださいます。
問い合わせがあったらまず気に入った民家の見学へ。
「この民家がいい」となればその民家の持ち主さんと建て主さんで契約していただいて引き取りという形です。
民家バンクで自分の理想・条件にあった物件を見つける
――民家バンクには民家が欲しい人も登録して利用するのですか?
いや、民家バンクは基本的に民家のみの登録になっています。
「民家がほしい」という方が公開されている民家バンクで条件に合う物件を探して見つける感じです。
感覚的に民家が欲しい方は結構いるのですが、希望通りのちょうどいい条件の土地で民家を探すのは非常に難しい。
例えば海の見える山の上に民家が欲しいということがあっても、そこに民家があるケースは限られています。
民家を建てたい場所はあっても民家が見つけられない場合は、民家バンクで情報や写真から
- 規模感
- 見た目
を確認、実際に現地に行って見学をします。
――民家バンクでは蔵の登録も見受けられますね。どのような再生の形になるのでしょうか。
そうですね。
もともと蔵なのでたくさん収納できるように中の空間が広く住宅への転用はしやすいです。
よく「小さな民家が欲しい」というご相談がありますが、民家は農家住宅が多く基本的にとても大きいのが特徴。
都心部に移築しようとすると土地の面積が小さいので、最近では蔵を移築されるケースも多いですね。
直接取引による民家の無償提供システム
――例えば通常引き取りの間に不動産会社が入りますが、この場合仲介業者はいないのでしょうか。
大体は直接取引が多いです。
ただ素人の方がいきなり行って建てようとしてもできませんよね。
なので建てる側の方がつれてきた工務店さんだったり設計事務所さん(当会員さんのこともあります。)が持ち主と建て主の間に入って取り持っている場合があります。
民家バンクを利用する場合、民家の所有者には無償での民家(建物)のご提供をお願いしております。
解体費用は引き取り手側が支払うことになるので、処分に困っている持ち主さんとしても負担が少なくて済みます。
“古い家”ではなく「民家」という付加価値をつけることができる
――全国的にみて、民家バンク以外の取引は多いのでしょうか。
今では各地の会社さんも民家を直で取引できますが、一般的な不動産会社の物件情報として掲載すればそれは“ただの古い家”に…。
ただうちのサイトには守り継がれてきた昔からの「民家」を好きな方が能動的に調べて訪問されます。
単なる築年数の古い家ではなく「民家」という付加価値をつけるなら民家バンクの活用がおすすめです。
民家の魅力と日本/地域文化
民家は地域風土に根付いた伝統的建築物
――実際に「民家」という言葉はどういったものを指されますか?
民家の定義づけは難しいです。
例えば“古い家屋”といった場合、築50年を超えた建造物であれば文化財登録できるようになるので一つの目安になるかもしれません。
しかし今は鉄筋コンクリートのマンションなら100年持つのが当たり前になっている時代。
鉄筋コンクリートの家屋が民家かと言われるとおそらくイメージにないかなと思います。
なので私たちの協会で用いる「民家」はとても主観的な部分が強い表現である「民家」を指しています。
おおまかにいうと日本の伝統的な建築技術で日本の風土で培われてきた人が住むためにつくられたもので残されているものを「民家」と呼んでいます。
- 農家の大きな茅葺屋根の家屋
- 京都の町屋のようないわゆる都市部の小規模の家屋
など「民家」の捉え方は様々です。
地域の風土と伝統的な技術で建築され、住み継がれてきた建物を「民家」と言えるのかなと思います。
こだわりと思いが込められた民家
(写真:移築再生後の民家内の様子。味わい深い色味の梁などと細かな飾り窓など統一感のあるデザインがうかがえる。)
――日本の民家の良さや魅力について教えてください。
人によって感じるところが違うと思います。
ただ工務店として代々大工をやってきている私の建築的な視点から言うと、人の手でとても大事につくられてきた建物というのは見た人を感動させる力があります。
例えば今は「建物を買う」時代ですが、昔は「建物を作る」というのが人々の感覚としてありました。
家の家主が新たに家を建てようとする時、裏山に木を植えるところから始まります。
三世代あとに育った木々からから製材していくので、材料一本一本にしても大事に吟味して作られてきました。
「先祖代々から続いているから壊せないんだよ」とよく耳にしますが、思いが詰まっているのも「民家」の魅力なのではないでしょうか。
――実際に民家再生された方からこれまでどのようなお声がありましたか?
「本当に残してよかった」という方が多いですね。
会員向けの情報誌で「夢をかなえて」というコーナーがあり、実際に民家再生をされた方々のお声を載せています。
ある方は民家の学校への参加を通して実際に住みたいと思われ、過去に移築された物件を自分で購入。
ご自身の手で現地再生されました。
今も少しずつ手を加えながら民家再生を存分に楽しんでいらっしゃいます。
ご自身の思いがたくさん詰まった家になっていく点が現代の住宅と違うところになります。
例えば今の住宅は気密性の数値や機能などで良し悪しを判断しますよね。
ただ民家の場合は
- 素材一つ一つへのこだわり
- 建築に携わってくださった方とのストーリー
- 家に携えた思い
で素晴らしさを感じることができます。
文化の変化に順応してきた民家
――保川さんがこれまでの民家再生との関わりの中で強く感じたことなどがあれば教えてください。
当協会の理念にもありますが、民家の保存を考えるとき「文化」はとても大切です。
家はそこで暮らす人のために建てられるので、民家から当時の文化を垣間見ることができます。
例えば山梨県にある民家の屋根は他の民家と違って屋根の真ん中にポコッと出っ張っている設計が特徴。
もともと凹凸はなく普通の屋根でしたが、二階の屋根裏部屋で蚕を飼うため建物が改築されていくこととなりました。
蚕の飼育文化応じて日本の建築が変化した面白い例です。
当協会の会員さんが管理している建物もあり宿泊することもできます。
地域の人達に愛されてきた民家
――他にも協会の事業を通して感じられたことはありますか?
私が受ける仕事の中で一番あるのが「残してもらってよかった」と近所の方がとても喜んでいることです。
自分の建物ではないのですが昔からある民家はその地域の人々にとっても大事な建物。
実際ご相談で近くの民家をどうにかされたいと連絡をくださる方もいます。
その場合持ち主ご本人様ではないので資料をお送りすることしかできないのですが…。
持ち主の方は取り壊そうとしていも「親族の人たちがあまりに強くいうから直すしかない」と民家再生されたケースもありました。
ただやっているうちに段々楽しくなっていって最終的にやってよかったという方しかあったことありませんね。
民家再生の昔と今
(写真:移築再生のために一度解体された骨組みを組み立て直している様子。)
若い世代と外国人の興味・関心が高まっている
――現在「古民家ブーム」が各地でよく見受けられるようになりましたが、実際に受けられている相談内容で現在の傾向などあれば教えてください。
以前は年配の民家所有者から家を直したいというご相談が主でしたが、最近の傾向としては
- 民家を手に入れたから直したい人
- リタイア前の若い世代の人たち
など昔と目的や希望する層が異なってきました。
50代後半~60代ぐらいの年齢の方たちは幼少期に民家や地方で生活してきて、そこでの暮らしが嫌だから都心に越された方が多いと思います。
その下の世代(~50代前半)でとりわけ都会で育った方にとっては「民家」は新鮮に感じますよね。
外国人からの問い合わせも増えている
外国人の方からの問い合わせも増えています。
日本在住の外国の方以外に、海外に持ってきてほしいという方もいます。
これまで2回ほど依頼がありましたが海外に持っていくのはかなりハードルが高いので、進めていく中で断念される結果となりました。
ただ当協会では以前イギリスで民家再生を行った事例があります。
その当時私はいなかったのですが、よくやったよなと。
様式を変更する時代から最大限残して活用する時代に
――相談に来られる方の層が変わった以外に、最近の相談内容にも何か変化はありましたか?
昔は終の棲家としてリタイア世代が
- 内装を和装から洋装へ
- はっきりとしたこだわりのあるデザイン
などのご意見をもとに民家再生のご相談に来られる方がいました。
今は若い人や外国人の方で主な内装や構造は「そのままでもいい」と言われる方が多いですね。
むしろ畳がいいと外国人の方もいらっしゃって、この10年で結構変わってきている点ですね。
民家らしさを生かした商業利用などの幅広い活用
今はもっと若い世代で
- カフェを開きたい
- 仕事場として使いたい
そういう新しい相談が増えてますね。
ただ若い世代の人たちは古民家を手に入れて一回まわって新しいという感覚ですよね。
昔も今も再移築・再利用を繰り返す民家
――「移築」や「民家再生」という考え自体、日本の住文化の中で見れば新しいのでしょうか。
全くそうではないですね。古く昔から日本の住宅は「移築」されてきました。
移築した時にその建物の資料が出てくるんですが、再生する建物がすでに100年前に移築されたものであることも多いんですよ。
部材からも専門家が見れば再利用された形跡を見つけることもできます。
例えばどこかの家で柱として使われてきたものが別の家屋で横にして使われていたケースもありました。
たまに再生・再利用の仕組みが複雑なことがあり「なんでこんな複雑なことを昔の大工さんはしたんだろう」と頭を悩ませることもありますが…
貴重な材料を大切に使う日本の文化は今も変わらずに継承されていると思います。
民家に価値と可能性を見出した活用を目指す
住宅以外の用途で民家保存を検討
――これまで「民家再生・文化継承」のために様々なご活動をされてこられていますが、今後の展望などあれば教えてください。
「民家」「民家再生」に対する認知度があがっているんですが、それでもどんどん壊されています。
今後日本の人口が減少していくこともあり、民家の住宅としての活用は限界が来ているかもしれません。
広く言うと空き家問題と一緒だと思いますが、どんな形でも活かして残していくというのが今後求められてきます。
空き家の中では「民家」はまだ希少価値の高く利用度も高いのですが、意外と認識されていません。
また全国各地の先駆的な保存活動や利活用事例が共有されていないのも課題です。
全国組織であるうちの団体がしていかなければいけないことだと思っています。
――広く可能性を捉えて活用していくことは大事ですね。
民家はそもそも生活空間なので見学施設であっても意味がなく、使われないと意義が失われてしまいます。
どんな形でも活用されていく民家が増えていけばいいですね。
「物の価値」は見る人の考え方や視点で生まれる
――民家に興味を持たれている方や不動産投資・購入される方に何かメッセージがあればお願いします。
海外のお客様から「日本人は本当にもったいないことをしている」とよく言われています。
木の文化が根付く日本だからかもしれませんが新しいものを作りたいという意識が強いかもしれません。
反対に海外の方は古い物を大事にする気質が強いので古い家屋が崩されビルが増える日本を憂う声もあります。
ぜひ“手の届くところにある貴重なもの"だという見方で民家を見てみて下さい。
身の回りで今まで気づかなかったところに価値があるものをみつけられるはずです。
例えば今人気の谷根千にある古民家も建築的観点からみれば特段珍しいものではありませんが、見る人の中で価値が見出されていきます。
まだまだ田舎のほうに民家はたくさんあるので是非活用されてみて下さい。
トチカム編集者後記
今の住宅にはない魅力を持ち、これまで柔軟に人々の暮らしに対応してきた民家だからこそ
- 落ち着ける仕事スペース
- カフェなどの商業利用
- 住居
などその活用用途は実に様々。
民家の活用方法は通常の住居と違ってアイディア次第では無限大です。
ただ相続ややむを得ない事情で民家を手放したい方が取り壊しを行い、長い間大事にされてきた民家が取り壊されています。
民家をお持ちで処分を考えられている方や民家再生・利用に興味のある方はぜひ認定NPO法人日本民家再生協会に連絡してみて下さい。
団体名 | 特定非営利活動法人 日本民家再生協会 (Japan Minka Revival Association(JMRA)) |
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会長 | 大林 宣彦 |
代表理事 | 保川 謙一 |
設立 | 1997年9月 (2001年6月NPO法人、2013年12月認定NPO法人となる。) |
活動内容 | ・啓発・普及活動(民家の良さを学び広める) ・民家再生活動(民家を一棟でも多く残す) ・民家利活用活動(民家を活かした地域再生) |
HP | http://www.minka.or.jp/ |
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