車通りが多いロードサイドの土地を持っている"あなた"はかなり恵まれています。
所有している土地で商業施設を経営すれば、毎年少なくとも400万円以上の収入が見込めるからです。
立地条件や土地の広さ次第では経営におすすめできない場合もありますが「稼げる土地活用」として商業施設・店舗経営の右に出るものはありません。
ロードサイドに土地を持っているオーナーさんは真っ先に検討すべき土地活用方法です。
そんなロードサイドの商業施設経営について、土地活用プランナーの資格を持つ筆者がメリット・デメリットから切り込んでいきたいと思います。
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Contents
土地活用におけるロードサイド店舗経営とは?
ロードサイド店舗経営とは交通量の多い道路(幹線道路など)沿いの土地で商業施設を経営する土地活用のこと。
店舗事業者(テナント)を募集して自分の土地に店舗を建築し、共同で事業を進めていきます。
経営できる商業施設の種類は以下の通り。
- スーパー、ドラッグストア
- コンビニ、飲食チェーン店
- レンタルビデオ店、カラオケ店、パチンコ店
- 家電量販店
- フィットネスセンター
- シネマコンプレックス(映画館)
コンビニのような小規模な施設から、大規模なシネマコンプレックスまで選択肢が多いのが特徴です。
ロードサイド店舗経営はリースバック方式が基本
ロードサイド店舗はリースバック方式で運営するのが一般的です。
リースバック方式とは
- 土地オーナーが施設を建てる
- 土地オーナーがテナント(業者)に「土地+店舗」を貸し出す
- テナントから毎月固定の賃料を受け取る
土地オーナーは毎月施設からの売上の一部を固定の賃料として受け取ります。
1年間の収入額は一番規模の小さいコンビニで400万円以上、ホームセンターや自動車用品店くらいの大きさの店舗で1,500万円以上です。
売上が小さくても受け取れる賃料は同じなので安定した収益を得られます。
大きな店舗は「事業用定期借地方式」で運営する場合もある
ショッピングセンターや家電量販店など、建築費に数億円以上かかる大きな店舗は「土地だけを貸す」という形をとっているオーナーさんも多いです。
ロードサイト店舗経営では事業用定期借地権に基づいて土地を賃貸します。
事業用定期借地権事業用定期借地権=コンビニやファミリーレストランなどの事業用の建物の所有を目的とした借地権のこと。
契約期間終了後に借地人は原則建物を撤去し更地にして地主に返還する必要がある。
事業用定期借地権には以下の2種類があります。
種類① | 種類② | |
---|---|---|
借地権の存続期間 | 10年以上30年未満 | 30年以上50年未満 |
契約の更新 | なし | あり※ |
借地人による建物買取請求 | なし | あり※ |
契約終結時の書面 | 公正証書による | 公正証書による |
※特約により「なし」に定めることが可能
事業用定期借地権での土地の賃貸は商業施設の経営状態にかかわらず毎月固定の地代を受け取れるので、安定した収益を得られます。
店舗の種類や大きさによりますが1坪3,000円が地代の目安。
たくさんの店舗が集まった大規模なショッピングセンターで、年間1,000万円ほどの収入になります。
※地代収入については下記のページで詳しく解説しています。
ロードサイド店舗(商業施設)経営のメリット5つ
ロードサイド店舗経営のメリットは次の5点です。
- 年間で400万~1000万の収入が見込める
- どの経営方式でも初期費用を用意する必要がない
- 住居用としては利用価値なしの土地を活用できる
- 経営や管理は何もしなくてもOK
- 地域の活性化に貢献できる
得られる収入が大きい!年間400万~1,000万円超え!
ロードサイド店舗経営の一番のメリットはズバリ得られる収入が大きいこと。
施設から大きな売上が見込めるので、賃料収入(リースバック)であれ地代収入(事業用定期借地)であれ、毎月まとまった収入を得られます。
店舗の種類や大きさによりますが、同じ面積の土地から得られる家賃収入はアパマン経営の1.5~2倍。
一番規模の小さいコンビニで年間400万円以上、たくさんの店舗が集まった大規模なショッピングセンターで年間1,000万円ほどの収入を期待できます。
初期費用(建築費)が不要!テナントから借りて毎月返済!
ロードサイド店舗は建築費が高くてコンビニでも4,000万円以上必要ですが、オーナーが資金を用意する必要はありません。
- リースバック方式
→テナントから無利子で借金できる(建築協力金) - 事業用定期借地
→土地を貸すだけなので、そもそも建築費負担がない
上述したようにリースバック方式ではオーナーが施設を建てることになりますが、自己資金は用意しなくてOK。
テナントから建築協力金という形で建設費を借り入れできます。
建築協力金とは?建築協力金=店舗を建築するとき、テナントから借りるお金。
無利子で建築費の全額(または一部)を借りられる。
毎月の賃料収入から返済していくことになる。
【ロードサイド店舗経営の資金計画(リースバック方式・20年)】
建築費 | 建築協力金 | 収入 | 建築協力金の返済 |
---|---|---|---|
2億4,000万円 | 2億4,000万円 | 200万円×12(か月)×20年=4億8,000万円 | 100万円×12(か月)×20(年)=2億4,000万円 |
また事業用定期借地の場合はオーナーが施設を建てることはないので、そもそも初期費用は考えなくても大丈夫です。
住宅に向かない土地を活用できる!駅から徒歩20分でもOK!
- 駅から遠くて通勤に不便…
- トラックの騒音がうるさい…
上記のように「ここにはあまり住みたくないな…」という土地でも、ロードサイド店舗経営では関係ありません。
ロードサイト店舗は自動車やバイクで来るお客さんがターゲット。
駅やバス停から遠い土地でも問題ありません。
また「交通騒音がうるさい=車通りが多くて集客しやすい」ということなので、ロードサイト店舗経営では逆にメリットになります。
オーナーが施設を管理する必要なし!丸投げでもOK
ロードサイド店舗経営では、お店の管理はテナントが担当します。
土地オーナーは管理費を支払う必要もありません。
「テナントが自分のお店の管理をしない」というケースは起こり得ないので、管理の心配はしなくてOKです。
地域の活性化に貢献できる
地域貢献ができるというのもロードサイド店舗経営の隠れたメリット。店舗ができると近くに住む人の生活が便利になり、雇用も生まれます。
あくまで心理的な部分ではありますが、
- 自分が経営している施設のおかげで、他の人が助かっている
- 自分の施設が周辺地域の経済を回している
という実感を与えてくれるのが商業施設経営です。
ロードサイド店舗(商業施設)経営のデメリット4つ
ロードサイド店舗経営のデメリットは以下の4点です。
- 向いている土地が限られている
- テナント撤退や中途解約のリスクが有る
- 長期契約になるので転用しにくい
- 固定資産税を節税できない
向いている土地が限られている
ロードサイド店舗経営は向いている土地が非常に限られています。
次の4条件のうち1つでも欠けていれば、商業施設経営はやめておいたほうが無難です。
【ロードサイド店舗経営に向いている土地の特徴4つ】
①交通量の多い道路沿いの地域
自動車・バイクで来る人をターゲットにするロードサイド店舗は、幹線道路・バイパス沿いなど交通量の多い道路沿いの土地に建てるのが鉄則。
どれだけ良い商品・設備を提供していても、車が通っていない場所にお店をつくるのは無意味です。
②最低でも150㎡(45坪)の広さがある
ロードサイド店舗にはある程度まとまった広さの土地と車・バイクをたくさん停められる広い駐車場が必要です。
【ロードサイド店舗経営に必要な土地の面積】
店舗 | 必要な面積 (駐車場を除く) |
---|---|
複合商業施設 シネマコンプレックス ショッピングセンター | 10,000㎡(約3,000坪)~ |
家電量販店 ホテル フィットネスセンター | 3,000㎡(約1,000坪)~ |
飲食店、スーパー、ドラッグストア カラオケ店、レンタルビデオ店 | 250㎡(約75坪)~ |
コンビニ | 150㎡(約45坪)~ |
最低でも土地の広さが150㎡あるかどうか確認しましょう。
③商品・サービスのニーズがある地域
そもそもの前提として商品・サービスが売れるエリアでなければ、ロードサイド店舗経営は失敗します。
具体的には以下の2つを満たしているかどうか確認してください。
- すでに他の店舗がある程度集まっている
- 繁華街から少し離れている
近くに施設が集っている道路なら、ロードサイド店舗経営で成功の見込みは大いにあります。
また近くに競合になるような繁華街がないかどうかもポイントです。
④法律(建築基準法)の上で店舗を建設してもいい土地
ロードサイド店舗経営をする時は、そもそも店舗を建築しても良い土地かどうかを確認する必要があります。
用途地域で制限されているエリア(住宅地など)には店舗を建築できない場合があるからです。
ロードサイド店舗の場合、住宅地に建築できない場合がある。
店舗の規模が大きくなるほど建築できるエリアも限られる。
自分の土地に店舗を建築しても良いのか、自治体に問い合わせてみましょう。
撤退や解約で一気に収入が0になるリスクがある
住宅と違って借り手が限られるので、途中で移転・撤退されてしまうのは土地オーナーにとって痛手。
特に契約しているテナントが1店舗だけの場合、撤退されてしまうと次のテナントが見つかるまではずっと収入が入ってきません。
特に飲食店の場合、新しくオープンしたお店のうち90%が10年以内に閉店しているので注意しましょう。
移転や撤退は「あってしかるべきもの」と考えて、契約段階でしっかり対策しておくべきです。
1番有効な対策はペナルティ設定です。
契約の際に「解約日から契約完了期間までの賃料を一括で支払う」のようなペナルティを決めておけば、突然撤退されても金銭面で損しません。
長期契約になるので転用しにくい
テナントとは10年~50年にも渡る長期契約を交わすのが一般的なので、一度お店ができると長い間自分の土地を自由にできなくなります。
「店舗を取り壊して土地を売りたい…」「マンションを建てたくなった…」
このように途中でオーナーの事情が変わったとしても、テナントには急に立ち退きしてもらえません。
ロードサイド店舗経営をするなら「長い間商業施設に自分の土地を捧げる」という覚悟が必要になります。
固定資産税を節税できない
ロードサイド店舗を建てても固定資産税を節税することはできません。
しかも幹線道路沿いの土地は評価額が高めなので、税金面に配慮した計画が必要です。
【固定資産税の節税効果】アパマン経営・ロードサイド店舗
固定資産税 | 都市計画法 | ||
---|---|---|---|
アパマン経営 | 1戸あたり200㎡までの部分 (小規模住宅用地) | 1/6 | 1/3 |
200㎡を超えた部分 (一般住宅用地) | 1/3 | 2/3 | |
ロードサイド店舗 | - | 減税効果なし | 減税効果なし |
(関連:土地活用は固定資産税対策になる?計算例を交えてわかりやすく解説)
土地活用としてロードサイド店舗経営を選ぶべき人
上述した条件を満たした土地を持っているのを前提にした上で、ロードサイド店舗経営に向いている人をまとめました。
- 絶対に住宅に向いてない土地を持っている人
- 多少のリスクを背負っても、年間400万円を超える不労収入を得たい人
住宅に向かない土地を持っている人
- 最寄り駅から徒歩20分以上かかるから、賃貸住宅のニーズは少なそう
- 幹線道路沿いの土地を相続したけれど、トラックの騒音がうるさいので自分でも住みたいと思わない
大きな道路沿いで住宅に向いていない土地を持っているのであればロードサイド経営がオススメ。
駅から徒歩20分以上のエリアにアパートを建てても入居者が集まりにくいですが、ロードサイド店舗なら集客に困りません。
夜中まで人通りの絶えない繁華街や年中交通量の多い幹線道路沿いの土地は逆に集客に有利です。
多少のリスクを負ってでも高収入を得たい人
- アパマン経営より稼げる土地活用を探している
- 駐車場経営を経験したので、次はより本格的な土地活用にチャレンジしたい!
「土地活用でしっかりと稼ぎたい!」という人にはロードサイド店舗経営がオススメです。
同じ面積の土地から得られる家賃収入はアパマン経営の1.5~2倍。
店舗の種類や大きさによりますが年間400万円~1,000万円の収入を得ることができます。
一方でしっかり稼げるかどうかはテナント次第というのが、他の土地活用にはないリスク。
「お店が潰れてしまい収入が0。次の借り手も見つからない…」という事態に陥らないためにも、テナントを見極める力が必要です。
以下に当てはまる人は、たとえロードサイドの土地を持っていても商業施設経営をやらないほうが無難です。
- 年間で100万円の収入があれば御の字と言う人
- 経営のリスクを最小限におさえたい人
- 節税対策として土地活用を考えている人
- 数年後、アパートやマンションを建てようとしている人
POINT関連記事土地活用のメリットや種類について詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
ロードサイドの土地活用は「まず商業施設経営から」検討すべき
ロードサイド・幹線道路沿いの土地のポテンシャルを最大限引き出せるのが商業施設経営です。
- 最低でも150㎡(45坪)の広さがある
- 商品・サービスのニーズがありそう
- 法律上商業施設を建てても問題ない
この3つの条件を満たしているなら、まずは商業施設経営から検討してみてください。
自己資金なしで年間400万円を超える不労所得を得られる可能性を秘めています。
ただこれはあくまで商業施設経営が成功した時の話。
計画段階で手を抜いてしまうと失敗することになりかねません。
- 消費が盛んなエリアかどうか
- どのような人が多く住んでいるエリアなのか
- テナントは魅力的な商品・サービスを持っているか
- テナントの商品・サービスは、土地のニーズとマッチしているか
- 中途解約や撤退のリスクを契約に織り込めるかどうか
大規模な施設を経営しようとすればするほど、計画段階で検討すべき事項は多くなります。
「信頼できる業者を選ぶこと(※)」「業者任せにせずにマーケティング・調査に積極的に関わること」を意識してください。
管理は業者任せでOKですが、経営がスタートするまではテナントや業者と密に連絡を取り合って事業計画をたてましょう。
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自分で情報収集して業者を選ぶよりも手間がかからない上、ご自身の土地に合ったプランを提示してもらえるのもメリットです。
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