「旗竿地ってどういう土地のこと?」
「旗竿地でも売却できるの?誰が買うの?」
「旗竿地の評価額はどうやって計算してるの?」
旗竿地とは旗のような形をした、売却しにくい土地の1つ。
今回は旗竿地について以下をメインに解説していきます。
- 旗竿地についての基礎知識
- 旗竿地が売れにくい理由
- 旗竿地の確実な売却先「買取業者」について
- 旗竿地の売却価格の計算方法
- 旗竿地の売却における注意点
本記事を読めば、旗竿地をスムーズに売却するための秘訣がわかるようになるはずです。
特に早く売却したい人や相続して処分に困っている人は、ぜひとも参考にしてください。
旗竿地は売りづらいため、仲介による売却だといつ買い手が見つかるかわかりません。
一日も早く「現金化したい・手放したい」ならば買取業者に売却しましょう。
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Contents
そもそも旗竿地(はたざおち)とは?
旗竿地とは「旗のような形をしている土地」で、不整形地の一種。
敷地が広くても、路地状部分(道路までの通路)が竿のように細いのが特徴です。
整形地と不整形地の違い
- 整形地…正方形や長方形の土地
- 不整形地…三角形や複雑な形の土地
旗竿地はさまざまなリスクがあり、整形地に比べて土地の評価額が下がるので覚えておきましょう。
なお路地状部分は「専用通路」や「敷地延長」と呼ばれることもあります。
旗竿地ができる理由
例として200坪(約660㎡)の土地を持っている場合を考えてみてください。
広い土地をそのまま売れるのが理想ですが、高額になるほど買い手はつきにくいです。
そこで50坪ずつ4つにわけて、別々の買い手に売ろうとするときに旗竿地が生まれます。
旗竿地が生まれない分割方法について、以下のように考える人もいるでしょう。
「正方形に4分割したり、縦長に4分割したりすればいいんじゃないの?」
正方形に4分割する場合は、後述する接道義務が満たせない土地ができてしまいます。
また縦長4分割だと、建物が必然的に縦長になるので買い手には魅力的ではありません。
以上のような事情を積み重ねた結果、全国各地に旗竿地が存在するようになりました。
旗竿地は接道義務を満たしていない可能性がある
接道義務とは「建物の敷地は道路に2メートル以上接しなければいけない」という決まり。
また接する道路は原則的に、建築基準法上の道路(幅4m以上)でなければいけません。
クリアしていないと、現状が更地である場合は建物を建てるのはNGです。
すでに建物が建っていれば、建て替えができない物件となります(再建築不可物件)。
先述した通り、旗竿地は特徴として道路と接する部分が短いですよね。
そのため「旗竿地=接道義務を満たしていない可能性が高い」ので注意してください。
接道義務を満たしていない旗竿地は、通常の旗竿地よりも評価はガクッと下がります。
・接する道路が建築基準法上の道路ではない
・そもそも道路に接していない
関連記事接道義務や再建築不可物件についてもっと知りたい人はチェックしてみてください。
路地状部分が2m未満だと接道義務違反になる
旗竿地と接道義務の関係で、特に注意すべきなのは「路地状部分が2m未満でないか」。
間口が道路と2m以上接していても、路地状部分の幅が2m未満であれば接道義務違反です。
(間口…土地が道路に接している長さ・接面間口ともいわれる)
たとえば間口は3m接していても、路地状部分で幅1.5mの箇所があればNGなんですね。
要するに路地状部分の一番狭い幅も2m以上ないといけないので注意しましょう。
旗竿地は売れない・売りにくい
説明してきたように、旗竿地は特性上ややこしい問題がつきまとってきます。
そのため正直なところ、売却に出したとしても買い手がつきにくいのが現状です。
こちらでは旗竿地の特性について、もう少し掘り下げていくので確認してみましょう。
旗竿地はメリットよりデメリットが多い
旗竿地の買い手にとっての最大のメリットは「安く購入できること」。
しかし価格の安さをデメリットの多さが打ち消してしまいます。
【旗竿地が売りにくい原因】
- 車が通りにくい・駐車しにくい
- 採光や風通しの面で難あり
- 防犯上のリスクがある
- 建築・解体コストが高くなる可能性がある
- プライバシーが確保しにくい
- 引っ越しや大型家具購入などの際に荷物が運びにくい
- ライフラインの整備費がかさみやすい
- 近隣トラブルが起こりやすい
- 境界確定に手間と時間がかかる
旗竿地は安く買えたとしても、購入後に費用がかさむ上に住みにくいです。
「中古のマンションを買ったほうがマシ」という人がいてもおかしくはないでしょう。
とにかく安ければいいという姿勢でない限りは、旗竿地の購入を希望する人はいません。
そのため旗竿地を売却したい人は、ある程度の覚悟が必要になると思ってください。
旗竿地は購入を後悔する人が多い
上記のデメリットを受けて、旗竿地の購入自体を後悔する人は少なくありません。
隣地の住人とのトラブルは特に、対人間であるために精神的にキツくなります。
旗竿地における具体的な近隣トラブルの一例は以下の通り。
- 路地状部分に勝手に車を停められた
- 平気で敷地内の路地に勝手に進入された
- カーポートを建てたら日照が悪くなると苦情をいわれた
- 路地状部分の短時間の行き来に対して苦情をいわれた
- 路地状部分を歩いているだけで「のぞくな」と苦情をいわれた
- 境界フェンスを建築しようとしたら色を指定してきた
トラブルではないですが、外出や帰宅のたびに隣家の窓から様子をのぞかれることも…。
また近隣とのいざこざやストレスをきっかけに、夫婦仲や家族関係の悪化もあるようです。
昨今では旗竿地のトラブルがネットで知られてきています。
日を追うごとに、旗竿地は売れにくくなっていることを意識しておきましょう。
旗竿地を売却できる可能性があるのは「買取業者」
仲介によって旗竿地を無理に売却しようとしても、いつ買い手が見つかるかわかりません。
ただでさえ売りにくい物件なので、売却まで1年以上かかることもあるでしょう。
旗竿地を早く手放したい人は「買取業者への売却」を優先的に検討してください。
売却先が買取業者ならば、旗竿地でも「確実に・早く・高く」売ることも可能です。
関連記事以下の記事では仲介による売却の流れや発生する税金などを解説しています。
おすすめの買取業者は「訳アリ買取PRO」
トチカムがイチ押しする旗竿地の買取業者は「訳アリ買取PRO」。
旗竿地でも訳アリ買取PROには難なく買い取ってもらえます。
接道義務を満たしていない、再建築不可物件の旗竿地でも問題ありません。
再建築不可物件の買取
江東区 S様道路が未接道のため再建築ができない古い戸建てを所有していました。すでに引っ越し済みで長い期間空き家だったので、建物自体も老朽化していて賃貸に出すのも難しい状況でした。値段がつけば良いと思っていましたが、思いもよらぬ金額で買ってもらえて助かりました。
引用:訳アリ買取PROホームページ「お客様の声」
(Q.)再建築不可物件なので購入希望者のローンが通らずに売れません。
業者でも買取不可と言われました。大丈夫ですか?
(A.)弊社での買取はすべて現金で行いますので、ローンが通らなくても問題ありません。まずはお気軽にお問合せください。
引用:訳アリ買取PROホームページ「よくある質問」
また訳アリ買取PROは買取業者の中でも、利用する上でのメリットが多いです。
訳アリ買取PROの強み
- 高額買取の可能性が高い
- 全国各地の旗竿地の買取に対応
- 査定にお金は一切にかからない
- 売却スピードは最短7日
- 仲介手数料を支払わなくていい
- 申し込みの入力項目は少なくすぐに完了
- 近所の人に売却していることがバレない
- 瑕疵担保責任を負わなくていい
(瑕疵担保責任…買主が見つけた欠陥について売主が負う責任)
申し込みの入力必須の項目はたった2つなので、スマホやPCから1分あれば完了します。
いきなり査定はハードルが高いという人は、旗竿地についての問い合わせからでもOK。
まずは買取専用のフリーダイヤルから電話をかけて、気軽に相談してみましょう。
なお旗竿地の相談も査定もお金は一切かからないので安心してください。
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- 買取業者A社…売却価格:3,500万円・売却期間:4週間
- 買取業者B社…売却価格:3,620万円・売却期間:1ヶ月
- 仲介業者C社…売却価格:4,800万円・売却期間:7ヶ月
- 仲介業者D社…売却価格:4,530万円・売却期間:6ヶ月
- リースバック業者E社…売却価格:3,000万円・売却期間:1ヶ月
- リースバック業者F社…売却価格:3,280万円・売却期間:1ヶ月
受け取れる結果は、3つの売却方法ごとに最大6社の売却価格と売却期間。
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関連記事以下の記事ではいえカツLIFEのメリットや注意点について詳しく解説しています。
旗竿地の売却価格の相場・評価額
「所有する旗竿地がいくらになるかって査定しないとわからないの?」
旗竿地の評価額は自分で計算できるので、3つの方法について解説していきます。
- 「路線価」を使った通常の計算方法
- 「間口が狭い宅地の評価」を使った計算方法
- 「不整形地の評価」を使った計算方法
色々と調べる手間もあるので(特に③は複雑)なので、解説後に要約した流れを付記します。
なお各計算方法は「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」の記載が根拠です。
①「路線価」を使った通常の計算方法
画像:国税庁ホームページ「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」
旗竿地のような不整形地は評価がしづらいです。
ただし「路線価」を使えば、自分でも評価額の目安が計算できます。
路線価とは道路に面する土地1㎡あたりの価格で、数ある土地の評価額の一種。
種類 | 路線価 | 公示地価 | 基準地価 | 実勢価格 |
---|---|---|---|---|
主務官庁 | 国税庁 | 国土交通省 | 都道府県 | 不動産会社 シンクタンク |
価格時点 | 毎年1月1日 | 毎年1月1日 | 毎年7月1日 | 過去の取引 による |
公表時期 | 毎年7月 | 毎年3月 | 毎年9月 | 常に |
価格 | 正常価格を 基にした価格 (更地の価格) | 正常価格 (更地の価格) | 正常価格 (更地の価格) | 交渉による |
価格基準 | 公示地価の80% | 適正な時価 (都市計画区域内) | 適正な時価 (都市計画区域外も含む) ※基準地価は一般的に実勢価格の7割から8割といわれています。 | 当事者同士 の交渉額 |
路線価は路線価図に記載されているので、国税庁ホームページから確認可能です。
上掲画像のように、路線価図に「350D」と記載されていた場合の見方は以下の通り。
- 数字…1㎡あたりの価額(1=1,000円)なので「350=350,000円」
- アルファベット…借地権割合なので「D=60%」
(A=90%・B=80%・C=70%・E=50%・F=40%・G=30%)
この路線価は②③の計算方法でも使うことになるので、把握しておきましょう。
まずは路線価を使った、もっともシンプルな旗竿地の計算方法を解説していきます。
「路線価」を使った通常の計算方法
【旗竿地の評価額(1㎡あたり)】
1㎡あたりの路線価×奥行価格補正率
【旗竿地の評価額(実際の地積)】
旗竿地の評価額(1㎡あたり)×地積
例として次のような広さの旗竿地をもとに計算をすすめます。
画像:再建築不可.net「旗竿地・敷延(不整形地)」
評価額を計算するときは、奥行価格補正率も加味することを忘れないでください。
(奥行価格補正率…奥行距離の長短が極端な土地における価格調整の補正率)
旗竿地の奥行距離が20mの場合は、奥行価格補正率は「1.00」です。
【奥行価格補正率表】
評価額を計算するための材料がそろったので、計算式に当てはめてみましょう。
◎「路線価」を使った方法の計算例
【「350D」で200㎡の旗竿地のケース】
- 350,000×1.00=350,000
(1㎡あたりの路線価×奥行価格補正率=旗竿地の1㎡あたりの評価額) - 350,000×200=70,000,000
(旗竿地の1㎡あたりの評価額×地積=200㎡の旗竿地の評価額)
→200㎡の旗竿地の評価額は7,000万円
「路線価」を使って計算した旗竿地の評価額は7,000万円になりました。
先述した通り路線価は公示地価の8割なので、1.25倍すれば相場価格の目安がわかります。
7,000万円の1.25倍は8,750万円なので、仲介による売却価格の目安は8,750万円です。
①1㎡あたりの路線価を確認する
②奥行価格補正率を確認する
③「1㎡あたりの路線価×奥行価格補正率」を計算する
④「1㎡あたりの旗竿地の評価額×地積」を計算する
なお上記は一路線(1つの道路)に面する旗竿地の計算方法になります。
複数の路線に面する場合は計算方法はもっと複雑になるので注意が必要です。
画像:国税庁ホームページ「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」
関連記事 土地評価額や路線価についてもっと詳しく知りたい人はご参照ください。
②「間口が狭い宅地の評価」を使った計算方法
「間口が狭い宅地の評価」を使った計算方法
【旗竿地の評価額(1㎡あたり)】
1㎡あたりの路線価×間口狭小補正率×奥行長大補正率
【旗竿地の評価額(実際の地積)】
旗竿地の評価額(1㎡あたり)×地積
先の例を引き継いで、地積は200㎡で1㎡あたりの路線価を35万円とします。
画像:再建築不可.net「旗竿地・敷延(不整形地)」
1㎡あたりの路線価がわかったら、次は間口狭小補正率を確認してください。
(間口狭小補正率…間口の狭い土地における価格調整の補正率)
仮に間口の長さ(間口距離)が3mの場合は、間口狭小補正率は「0.90」です。
【間口狭小補正率表】
間口狭小補正率がわかったら、奥行長大補正率を求めます。
(奥行長大補正率…間口の割に奥行が長い土地における価格調整の補正率)
奥行距離が20mで間口距離が3mの場合は、奥行長大補正率は「0.90」となります。
(20m÷3m=約6.6なので「普通住宅地区」の列に対応する数字は「0.90」)
【奥行長大補正率表】
評価額を計算するための材料がそろったので、計算式に当てはめてみましょう。
◎「間口が狭い宅地の評価」を使った方法の計算例
- 350,000×0.90×0.90=283,500
(1㎡あたりの路線価×間口狭小補正率×奥行長大補正率=旗竿地の1㎡あたりの評価額) - 283,500×200=56,700,000
(旗竿地の1㎡あたりの評価額×地積=200㎡の旗竿地の評価額)
→200㎡の旗竿地の評価額は5,670万円
「間口が狭い宅地の評価」を使って計算した旗竿地の評価額は5,670万円になりました。
5,670万円の1.25倍は7,087万円なので、仲介による売却価格の目安は7,087万円です。
①1㎡あたりの路線価を確認する
②間口狭小補正率を確認する
③奥行長大補正率を確認する
④「1㎡あたりの路線価×間口狭小補正率×奥行長大補正率」を計算する
⑤「1㎡あたりの旗竿地の評価額×地積」を計算する
③「不整形地の評価」を使った計算方法
「不整形地の評価」を使った計算方法【旗竿地の評価額(1㎡あたり)】
1㎡のあたりの路線価×不整形地補正率※
【旗竿地の評価額(実際の地積)】
旗竿地の評価額(1㎡あたり)×地積
<※不整形地補正率の計算方法>
想定整形地の間口距離×想定整形地の奥行距離=想定整形地の地積
(想定整形地の地積-旗竿地の地積)÷想定整形地の地積=かげ地割合
不整形地補正率表の補正率※×間口狭小補正率=不整形地補正率①
奥行長大補正率×間口狭小補正率=不整形地補正率②
不整形地補正率の①②のいずれか低い率を採用する(0.6が限度)
※ややこしいが「不整形地補正率」と「不整形地補正率表の補正率」は異なる
こちらの計算例の旗竿地も、地積は200㎡で1㎡あたりの路線価を35万円とします。
画像:再建築不可.net「旗竿地・敷延(不整形地)」
不整形地補正率①の計算方法ではまず、想定整形地の面積(地積)を求めます。
想定整形地とは「不整形地対象地+かげ地」のこと。
(この場合のかげ地とは「旗竿地を整形地だと想定した場合の旗竿地以外の部分」を指す)
地積が300㎡(15×20・上掲画像のケース)とわかったら、地積区分表を確認しましょう。
【地積区分表】
普通住宅地区の場合は、300㎡の地積区分は「A」に当てはまると確認できました。
次は以下の計算式を使って、かげ地割合を求めてください。
(想定整形地の地積-旗竿地の地積)÷想定整形地×100
【想定整形地:300㎡・旗竿地:200㎡のケース】
(300-200)÷300×100=約33%
かげ地割合が約33%とわかったら、不整形地補正率表の補正率を確認します。
先述した通り、地積区分は普通住宅地区の「A」列。
かげ地割合の「30%以上」の行を見ると「0.90」だとわかります。
【不整形地補正率表】
不整形地補正率表の補正率がわかったら、次は間口狭小補正率を確認しましょう。
普通住宅地区の旗竿地の間口が3mであれば「0.90」です。
【間口狭小補正率表】
以上で不整形地補正率①を計算するための材料はそろいました。
不整形地補正率②での計算は「間口が狭い宅地の評価」を使った計算方法と同じ。
(「間口が狭い宅地の評価」を使った計算方法=1㎡あたりの路線価×間口狭小補正率×奥行長大補正率)
間口狭小補正率は先ほど確認したので、奥行長大補正率を確認します。
奥行距離が20mで間口距離が3mの場合は、奥行長大補正率は「0.90」です。
(20m÷3m=約6.6なので「普通住宅地区」の列に対応する数字は「0.90」)
【奥行長大補正率】
これで不整形地補正率②を計算するための材料もそろいました。
1㎡あたりの路線価が35万円の場合は、以下のような計算になります。
◎「不整形地の評価」を使った方法の計算例
まず不整形地補正率①と不整形地補正率②を比較して低いほうを採用する
- 不整形地補正率①
→不整形地補正率表の補正率0.90×間口狭小補正率0.90=0.81 - 不整形地補正率②
→奥行長大補正率0.90×間口狭小補正率0.90=0.81
不整形地補正率①②はどちらも同じ数字なので「0.81」を採用する
- 350,000×0.81=283,500
(1㎡あたりの路線価×採用された不整形地補正率=旗竿地の1㎡あたりの評価額) - 283,500×200=56,700,000
(旗竿地の1㎡あたりの評価額×地積=200㎡の旗竿地の評価額)
→200㎡の旗竿地の評価額は5,670万円
「不整形地の評価」を使って計算した旗竿地の評価額は5,670万円になりました。
これまでの評価額を踏まえると、7,087~8,750万円で売却できる可能性があります。
(7,087~8,750万円…②③の計算方法での評価額×1.25倍~①の計算方法での評価額1.25倍)
今回の計算例では、不整形地補正率①②が「0.81」で同数です。
こちらが違えば「間口が狭い宅地の評価」を使った計算での評価額とも差が出たでしょう。
①想定整形地の地積を確認する
②地積区分表のアルファベットを確認する
③不整形対象地の面積を確認する
④かげ地割合を確認する
⑤不整形地補正率表の補正率を確認する
⑥間口狭小補正率を確認する
⑦「不整形地補正率表の補正率×間口狭小補正率」を計算する
(不整形地補正率①がわかる)
⑧奥行長大補正率を確認する
⑨「奥行長大補正率×間口狭小補正率」を計算する
(不整形補正率②がわかる)
⑩「不整形補正率①」と「不整形補正率②」のどちらが低いか確認する
⑪「1㎡のあたりの路線価×不整形地補正率(①か②の低いほう)」を計算する
⑫「1㎡あたりの旗竿地の評価額×地積」を計算する
旗竿地を買取業者に売却する際の注意点3つ
訳アリPROに旗竿地を売却する前に、3つの注意点を把握しておきましょう。
- 事前に不動産一括査定サービスを利用して相場を知っておく
- 接道義務を無理に満たさなくていい
- 家はリフォーム・リノベーションはしなくていい
注意点を守ることで、買い叩かれるリスクやムダなお金の発生をなくせるはずです。
①事前に不動産一括査定サービスを利用して相場を知っておく
不動産一括査定サービスとは、複数の不動産会社に一括で査定を依頼できるサービス。
利用者は複数社の査定価格を比較することで、所有する不動産の相場感がわかります。
自分で売却価格の目安を計算するのが面倒臭い人は、ぜひとも活用してみましょう。
◎不動産一括査定サービスを利用した結果
- A社:3,200万円
- B社:2,900万円
- C社:2,950万円
- D社:3,100万円
- E社:3,050万円
- F社:2,850万円
→平均価格は3,008万円
仲介による売却価格の相場が3,008万円だったときの、買取価格の目安を見てみてください。
「仲介での価格相場:3,008万円」のケース
- 通常の旗竿地の買取価格
→仲介価格の相場の6~7割なので「1,804~2,105万円」が目安 - 再建築不可の旗竿地の買取価格
→仲介価格の相場の2~3割なので「601~902万円」が目安
事前に相場感をつかんでおけば、買取業者に旗竿地を売却する際の材料となります。
たとえば「最低価格より下回った業者には売らないでおこう」と判断できるんですね。
一括査定は無料で利用できますが、仲介による売却のために契約する必要はありません。
つまり利用しないのはもったいないので、お試し感覚で利用してみるのがおすすめです。
関連記事以下の記事では不動産一括査定サービスついて詳しく解説しています。
おすすめの不動産一括査定サービスは「イエウール」
イエウールは厳選された1800の不動産会社が登録する、実力派の不動産一括査定サービス。
地域密着型の不動産会社も多数なので、どこの旗竿地でも無料で査定してもらえます。
イエウールに申し込めば、一括査定してくれるのは最大6社。
先述したような精度の高い価格相場を、判断材料として得ることができるでしょう。
申し込み画面はLINEのようなチャット形式なので、スムーズにすすみます。
入力は最短で1分程度で完了するので、スキマ時間でパパッと済むはずです。
旗竿地をおトクに売却するための最初のステップとして、気軽に活用してください。
※査定・相談にお金は一切かからない!
関連記事 イエウールの評判の真相を知りたい人は以下の記事をチェックしてみてください。
②接道義務を無理に満たさなくていい
接道義務を満たせば、買取よりは高い金額で売却できる可能性はあります。
しかし時間や手間がかかる手段なので、カンタンに実行できるとはいえないです。
(それでも実行を考えたいという人は接道義務に関する記事をご参照ください)
具体的に接道義務を満たす方法を見てみてください。
- セットバックをする
(セットバック…敷地を後退して道路の幅員を長くすること) - 隣地を買い取る
- 第43条の但し書き許可を申請する
- 土地を位置指定道路にする
特に隣地を買い取るとなると、売却する前に安くないお金がかかることに…。
また旗竿地のために、そもそも上記の方法を実行できないという場合もあるでしょう。
先述した通り、買取業者は接道不備の再建築不可物件でも引き受けてくれます。
売却先を買取業者と決めたなら、無理して接道義務を満たすのはおすすめできません。
③家のリフォーム・リノベーションはしなくていい
リフォームなどの費用は安くなく、リフォームしても必ず家が売れるとは限りません。
特に再建築不可物件をフルリフォームするとなると、費用が1,000万円を超えることも…。
もしもリフォームに1,000万円かけても買い手がつかないとなったら大惨事ですよね。
買取業者に売却する場合は、リフォームなどは気にしなくてOKです。
以下のようにゴミ屋敷でも買い取ってもらえるので安心してください。
相続で引き継いだゴミ屋敷を売却
練馬区 Y様以前は両親が住んでいて、祖母が亡くなったことで相続した物件です。長いこと放置していたので、物件は残置物で足の踏み場もなく、ゴミ屋敷のようになっていました。モノを整理したりするのも大変な労力がかかりそうだったので、そのままの状態で査定して頂き買い取ってもらいました。
引用:訳アリ買取PROホームページ「お客様の声」
買取業者に売却するにもかかわらずリフォームすると、莫大なムダ金が発生してしまいます。
関連記事以下の記事ではゴミ屋敷のベストな売却先について詳しく解説しています。
旗竿地の売却について7つのQ&A
Q1. 旗竿地は切り売りできないの?
通常、土地は文筆して売却することもできます。
(文筆…登記簿上で一つの土地を分割すること)
しかし結論からいうと、旗竿地は切り売りに向かない土地といえるでしょう。
たとえば旗竿地は竿の部分の狭さがネックなので、以下のようなことが起こりえます。
- 分割後の一方の土地が接道義務を満たせない
- 分割後の両方の土地が接道義務を満たせない
高確率で再建築不可物件ができてしまい、文筆によってリスクを抱えることに…。
最初から買取業者に売却するなら、文筆登記の手間なども不要です。
以上のような事情から、旗竿地を切り売りすることはおすすめできません。
Q2. 旗竿地をいつまでも売却しない場合はどうなるの?
相続によって旗竿地を取得したケースを考えてみます。
相続後にかかる主な税金は「相続税」と「固定資産税」の2つ。
まず相続税は相続財産が以下の基礎控除額を超えたときに発生します。
3,000万円+600万円×法定相続人の数
【相続税の納期限】
被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内
相続税の支払いは原則的に現金なので、預金などが少ない場合は注意が必要です。
多くの人は相続財産の売却によって相続税を支払うためのお金を捻出します。
そのため旗竿地を放置したままだと、相続税を支払えないリスクもあるんですね。
また固定資産税は毎年かかる税金なので、売るまではずっと支払い続けることに…。
固定資産税の金額は「固定資産税評価額×1.4%」で、基本的に年4回の分納です。
(旗竿地上に家が建っていれば住宅用地の特例が適用されて減額される)
仲介による売却だと旗竿地は特に、買い手がいつ見つかるかわかりません。
買取業者ならすぐに売却できるので、税金の問題から早めに解放されるでしょう。
関連記事固定資産税や相続税についてもっと詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
Q3. 旗竿地を売却した場合に仲介手数料はかかるの?
仲介手数料とは、仲介による不動産売却のときに不動産会社に支払うお金。
広告掲載料など売却活動の成功報酬なので、不動産会社にとっては大事な収入源となります。
ただし料金の上限は決まっているので、ぼったくりのような事態は発生しません。
旗竿地を売却するとなると、多くの場合で取引金額は400万円を超えますよね。
売却価格が400万円超の仲介手数料は「(売却価格×3%+6万円)×1.08」が上限です。
売却価格ごとの仲介手数料の上限を確認してみましょう。
売却価格 | 仲介手数料の上限 (税込) |
---|---|
500万円 | 226,800円 |
1,000万円 | 388,000円 |
1,500万円 | 550,800円 |
2,500万円 | 712,800円 |
3,000万円 | 1,036,800円 |
3,500万円 | 1,198,800円 |
4,000万円 | 1,360,800円 |
4,500万円 | 1,522,800円 |
5,000万円 | 1,684,800円 |
6,000万円 | 2,008,800円 |
7,000万円 | 2,332,800円 |
8,000万円 | 2,656,800円 |
9,000万円 | 2,980,800円 |
1億円 | 3,304,800円 |
5億円 | 16,264,800円 |
未満の金額になることもありますが、大抵は上限金額を支払うものだと思ってください。
(最初から「仲介手数料半額」「仲介手数料ゼロ」といっている不動産会社は別)
一方で買取業者への売却ならば、仲介手数料の支払いは不要なので安心です。
関連記事仲介手数料についてもっと詳しく知りたい人はチェックしてみてください。
Q4. 旗竿地を売却した場合に税金はかかるの?
旗竿地に限りませんが、不動産を売却すると「譲渡所得税」がかかります。
これは正式な名称ではなく、譲渡所得税は「所得税+住民税」の総称です。
ただし譲渡所得税がかかるのは「不動産を売却して利益(不動産売却益)を得たとき」だけ。
不動産売却益があったかどうかを確かめるための計算式は以下の通り。
売却価格-取得費-諸経費-特別控除=不動産売却益
取得費や諸経費などを差し引いても利益が残る場合は、譲渡所得税がかかるんですね。
税率は旗竿地の所有期間によって変わってくるので注意が必要です。
譲渡所得税 | 長期譲渡所得 (5年超所有) | 短期譲渡所得 (5年以下所有) |
---|---|---|
所得税 | 15% | 30% |
住民税 | 5% | 9% |
復興特別所得税(※) | 0.315%(15%×2.1%) | 0.63%(30%×2.1%) |
※2037年12月31日までは復興特別所得税(2.1%)が所得税に上乗せされます
5年以下の所有は「39.63%」、5年超の所有は「20.315%」が課税されます。
所有期間と不動産売却益ごとに、発生する譲渡所得税を見てみましょう。
◎譲渡所得税の計算例
【旗竿地の所有期間が「5年以下」だった場合】
- 不動産売却益が2,000万円のケース
→譲渡所得税は7,926,000円
(20,000,000×0.3963=7,926,000) - 不動産売却益が5,500万円のケース
→譲渡所得税は2,179万6,500円
(55,000,000×0.3963=21,796,500) - 不動産売却益が9,000万円のケース
→譲渡所得税は3,566万7,000円
(90,000,000×0.3963=35,667,000)
【旗竿地の所有期間が「5年超」だった場合】
- 不動産売却益が2,000万円のケース
→譲渡所得税は4,063,000円
(20,000,000×0.20315=4,063,000) - 不動産売却益が5,500万円のケース
→譲渡所得税は1,117万3,250円
(55,000,000×0.20315=11,173,250) - 不動産売却益が9,000万円のケース
→譲渡所得税は1,828万3,500円
(90,000,000×0.20315=18,283,500)
不動産売却益が大きくなるほど、税金もふくらむので把握しておいてください。
なお買取業者に売却する場合でも、利益が出れば譲渡所得税は課税されます。
関連記事以下の記事では不動産売却益や譲渡所得税についてさらに詳しく解説しています。
Q5. 旗竿地を隣地の住人に売却することはできるの?
隣地の住人が同意するならば旗竿地を売却してもOKです。
旗竿地の購入で隣地の住人はメリットを得られることもあります。
隣地の住人が旗竿地を購入するメリット
- 不整形地から整形地になる
- 道路付けが良くなる
- 再建築不可が解消される
- 資産価値がアップする
- 庭が広くなる
隣地の住人に得があるなら、高額売却の可能性も確かにあるでしょう。
しかし「ご近所さんだったんだから値下げして」といわれることも…。
長引いた交渉の末に関係が悪化してしまうこともあるので注意してください。
また不動産購入は何百~何千万円の話なので、すんなりできるものではありません。
購入のメリットがあるといっても、そもそも資金に余裕がないということもありえます。
買取業者ならすぐ売却できて、面倒なことをアレコレ考えなくてよくなるのでおすすめです。
関連記事不動産会社を通さずに旗竿地を隣人に売りたいと考えている人はチェックしてください。
Q6. 土地を等価交換して接道不備の解消後は高く売却できるの?
この場合の等価交換とは、同じ価値分の土地を交換すること。
旗竿地の場合は以下のような目的で等価交換がなされます。
- 接道義務を満たして再建築不可を解消する
- 旗竿地(不整形地)から整形地にする
旗竿地と隣地を等価交換すれば、資産価値がグンと上がることも夢ではありません。
しかし最大の問題は「隣地の住人が等価交換に応じてくれるかどうか」。
隣人の立場で見れば、他人の事情のために土地を削ることを安々とは受け入れませんよね。
また実際に等価交換しようとすると、登記や測量するためのお金がかかります。
特例を利用すれば譲渡所得税はかかりませんが、不動産取得税は課税されるんですね。
(不動産取得税の税額は固定資産税評価額×4%・2021年3月31日までは3%)
以上のように手間や費用がかかるので、よほど寛容な隣人であれば有効な手段です。
画像:イエコン「旗竿地買い取ります!売れない旗竿地を高く売却するための3つのコツ」
Q7. 旗竿地を売却せずに有効活用することはできるの?
売却をメインに解説してきましたが、有効活用して収益化を狙うのも一つの手です。
旗竿地における土地活用として考えられる活用方法の例は以下の通り。
- 賃貸経営
- 駐車場経営
- トランクルーム経営
原状回復のリフォームとは異なり、リノベーションは改良・性能向上します。
そのため家がまだ残っているなら「家→賃貸併用住宅」とリノベーションで変えられます。
自分が住む気がないのであれば、借家として提供することもできるでしょう。
更地にしてしまっているなら、駐車場にすることも検討してみてください。
初期費用が安く管理は任せることもできるので、土地活用初心者にも始めやすいです。
郊外の旗竿地であれば、トランクルームにするのもアリ。
(住宅街にはトランクルームを設置できないため)
街の中にトランクルームが少なければ、販路開拓の大チャンスかもしれません。
関連記事各土地活用の方法について詳しく知りたい人は以下の記事をチェックしてみてください。
旗竿地は売却OK!確実に売るなら買取業者へGO!
これまで旗竿地について解説してきたことを振り返ってみます。
- 旗竿地ができる理由
→大きな土地を分割したときに生まれやすい - 旗竿地の主なデメリット
→接道義務を満たしていない可能性・整形地より売れにくい - 旗竿地のベストな売却先
→買取業者(訳アリ買取PRO) - 自力による旗竿地の評価額の出し方
→旗竿地の評価額に1.25をかける - 旗竿地を売却する際の主な注意点
→不動産一括査定サービスを利用して相場を知っておく
旗竿地は形状や接道義務の問題などがあり、売却しにくい土地の一つ。
そのため仲介による売却だと、1年経っても売れる見込みがないことも珍しくありません。
しかし売却先が買取業者ならば数日で売却することも可能です。
特に旗竿地を「相続して困っている・早く手放したい」人は買取を選択してください。
買取業者の中でも、トチカムの一押しは「訳アリ買取PRO」。
訳アリ買取PROは、旗竿地など売りづらい物件に特化した買取業者。
仲介による売却と比べて、買取業者を利用するメリットはたくさんあります。
- 他社で仲介や買取をお断りされた物件でも問題なし
- スピードが速く即現金化ができる
- 瑕疵担保責任を負わなくてよい
- 近隣の人に知られない
- 面倒な手続きやローン特約がつかない
- 仲介手数料(税別)がかからない
- 買取率100%!
- 買取資金が豊富
引用:訳アリ買取PROホームページ「弊社買取のメリット」
訳アリ買取PROが特に強いのは、売却まで最短7日という取引スピード。
そのため早く売却したいという人は、仲介ではなく買取を選ぶのが鉄則です。
査定や相談は無料で「査定だけ受けてみたい」「悩みを聞いてほしい」だけでも大歓迎。
利用によって損はせず契約も強制されないので、軽い気持ちで申し込んでみましょう。
↓買取専用ダイヤル↓
0120-849-205
営業時間:10:00~20:00(水曜定休)
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